濤沸湖
ラムサール条約に登録された野鳥たちの楽園

濤沸湖(涛沸湖)は、アイヌ語で沼の口を意味する「トープッ(to-put)」を語源とする周囲27.3キロメートル、総面積900ヘクタールの汽水湖で、オホーツク海に面した遠浅の湾が、成長した砂州に塞がれて誕生した。
かつてはアイヌ語の別名で「チカプントー(鳥がいつもいる沼)」とも呼ばれており、その名の通り四季を通して約250種もの野鳥が訪れる湖だ。2005年にはラムサール条約にも登録されたほか、特定地域への立ち入りを制限する自主ルールも策定されており、まさに野鳥たちの楽園となっている。
濤沸湖北西の網走市には濤沸湖水鳥・湿地センターがあり、濤沸湖の成り立ちや生息する動植物に関する情報が得られるほか、屋内に設置された望遠鏡から湖畔にいる野鳥を観察することもできる。
小清水原生花園インフォメーションセンターHANAの向かい側にある濤沸湖木道からは、ヒオウギアヤメやセンダイハギなど原生花園とはまた違った湿地性の花々や、放牧された馬たちが草を食む牧歌的な風景を眺めることができる。
野鳥観察には網走市との境目にある平和橋がオススメ。天気が良ければ湖越しに斜里岳を一望でき、オホーツクの雄大な景色を堪能することができる。付近は夕日のスポットとしても有名で、湖に映り込む夕焼けは息をのむ美しさだ。

オオハクチョウや、オオワシ、オジロワシにタンチョウなど1年を通して様々な鳥が訪れる。

小清水原生花園インフォメーションセンターHANAの向かいがにある木道からは季節の花々や野鳥の観察も可能。

野鳥観察には平和橋付近がオススメ。ここから眺める夕陽も絶景だ。
